コントラクション・ストレステスト(CST)はノンストレステスト(NST)で胎児状態が良好であると確認できなかった場合の追加検査として行われる検査です。子宮収縮剤を投与して陣痛を再現し、赤ちゃんの心拍数を観察して出産時に耐えられるかどうかを確認しる検査(収縮ストレステスト)です。
コントラクションテストが行われる条件としては、妊娠26週以降であること、子宮内胎児発育不全や妊娠糖尿病などのハイリスク妊娠であること、妊娠高血圧症候群、胎児発育不全、糖尿病等の症状がある妊婦がノンストレステストでnon(反応が)-reactive(乏しい)と判断された場合となります。赤ちゃんの状態が悪化すると、低酸素血症(酸素が足りない状態)となりその後アシデミア(血液が酸性に傾く状態)からアシドーシスになっていきます。この状態になるとnon-reactiveと判断されます。この場合バックアップテストとしてCSTを行い、遅発性一過性徐脈が出現するかどうかをみることで赤ちゃんの状態を確認します。
コントラクションテストで、赤ちゃんの心拍数を観察・確認を行うには、お母さんに半座位、仰臥位、セミファーラー位を取ってもらい、お母さんのおなかに陣痛計をベルトで固定装着します。陣痛促進剤オキシトシン5単位を5%ブドウ糖液とともに持続点滴をして20分ごとに投与量を倍増し、子宮収縮に伴う遅発一過性徐脈出現の有無を確認します。徐脈が毎回認められる場合は陽性、まったくない場合を陰性とします。陽性である場合は、赤ちゃんが苦しくなっている可能性があるため、速やかに分娩を計画します。
検査が適応になる場合としては、妊娠中毒症、胎児発育不全、妊娠糖尿病、過期妊娠などが疑われる場合ですが、切迫早産や多胎妊娠、前置胎盤では分娩を誘発する可能性があるため禁忌とされています。