産科(産婦人科)に特化した医療過誤・医療ミスの相談は現役医師・弁護士のチームにご相談を
産科医療研究ネット
運営事務所:弁護士法人富永愛法律事務所
Home 9 判例・Q&A 9 Q 赤ちゃんに発疹がでたら?

Q 赤ちゃんに発疹がでたら?

2021年10月13日 | 判例・Q&A

Q&A

赤ちゃんの皮膚は薄くて、バリア機能も未発達なため、発疹が出やすくなっています。発疹とは、体内に侵入した細菌やウイルスなどに対する免疫反応や、アレルギーなど特定の刺激に対する防御反応として、皮膚の表面に現れる変化のことをいいます。赤ちゃんに赤い発疹がよくみられるのは、皮膚の表面近くにある毛細血管が拡張して血流が増えるためです。赤い発疹は、大人でも子供でも全身のどこにでも現れる可能性がありますが、赤ちゃんの場合は顔やお腹に目立つことが多いようです。擦れたり、虫に刺されても発疹はでることがありますが、何らかの原因によって、症状として発疹がでることもありますので、発熱はないか、どこに、どのような湿疹がでたのか、増えているか、広がっているか他の症状がないかなどをチェックする必要があります。

生後7日以内に出現する皮膚発疹に、新生児TSS様発疹症(NTED)があります。これはメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)が生産するスーパー抗原性外毒素による発疹です。正期産児の場合、生後早期の発熱とそれに引き続く発疹で、全身に広がる2~3mm程度の丘疹状紅斑で融合傾向が見られますが、2~3日の経過で自然に消退します。また高ビリルビン血症が、時にみられる程度で数日の経過で軽快する数日の経過で軽快しますが、早産児の場合、発熱することが少ない代わりに発疹はやや長期化する傾向があり、無呼吸発作や動脈管開存症の増悪等の症状も見られます。多くの場合は無治療で自然治癒しますが、低出生体重児では血小板減少による出血傾向で重症化することがあります。

他に生後2~3日頃に多く現れる発疹に新生児中毒疹があります。赤い斑点の真ん中に1~2mmの黄色い丘疹(皮膚の隆起)や水ぶくれが見られ、顔やお腹、背中、太もも、腕などに表れますが、生理的が現象でおおよそ1~2週間で自然と消えていきます。

また新生児ヘルペスも、ヘルペス・ウイルスによる感染によって水疱を伴った発疹が現れます。新生児ヘルペスは、皮膚の症状だけであれば抗ヘルペス薬による治療で改善しますが、脳・神経にまで感染が広がると、けいれんを起こすことがあり、脳・神経に感染が広がると治療を行っても後遺症が残ることがあります。早期にヘルペス・ウイルス感染症による発疹だと診断し、抗ウイルス薬を投与することが重要になります。このような危険な発疹ではない場合でも、赤ちゃんは肌が敏感なため、ちょっとした刺激でも発疹が出やすく、寒暖差や乾燥といった外的要因で発疹がでることもあります。発熱がなくて発疹が表れた場合は、急を要するものではないことが多く、食べこぼしや鼻水、よだれといった刺激でも発疹は現れやすいので、落ち着いて原因を特定して対処する必要があります。対処方法としては、基本的に皮膚を清潔に保ち、保湿剤を塗ります。それでも症状が改善しない場合や、悪化する場合、他にも気になる症状がある場合には、早期に医師に相談しておく事が重要です。

判例・Q&A