子癇 - 産科医療LABO
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子癇

切迫早産などを含めると、妊娠・出産による合併症は全妊産婦の50%以上に発生すると言われています。
それだけ多くのトラブルが起こりやすい、妊娠・出産。
ここでは重篤化すると危険なお母さんに起こるトラブルを紹介します。

子癇

どんな病気?

妊娠高血圧症候群や、妊娠高血圧腎症を患ったお母さんに起こる「けいれん発作」のことです。子癇によるけいれんでは全身がこわばり、がくがくするようなけいれんが起こり、意識を一時失います。子癇はてんかんや脳炎、脳腫瘍、脳血管障害、薬物中毒を原因としないけいれん発作をいいます。

子癇の特徴的な初期症状としては、下記のようなものがあります。

  • 血圧が高い
  • 頭痛
  • 吐き気
  • 胸や胃のあたりがムカムカする
  • 全身の倦怠感
  • お腹の右上が痛む
  • 眼がチカチカする
  • 視界の一部が見えなくなる

子癇によるお母さんの死亡率は10~20%と極めて高いといわれ、生命にかかわる病気です。上記に当てはまる症状が出た場合は、けいれんが起こることがあるので、すぐに救急車を呼ぶ必要があります。

どんな治療を
するの?

血圧が160/110㎜Hg以上の場合には、点滴で血圧を下げる薬を投与します。子癇はHELLP(ヘルプ)症候群を合併しやすいため、血液検査を行って詳しく調べる必要があります。また、他の合併症がないかの評価も行います。子癇は他の疾患との判断が困難な場合もあるため、ひとまず血圧を下げる治療を行った後、けいれんを起こす他の疾患(脳卒中、てんかん、内分泌代謝疾患、過呼吸発作、脳腫瘍、髄膜炎など)の可能性を考えて詳しく調べる必要があります。

けいれんによってお母さんの低酸素状態が続くと、赤ちゃんにも酸素が行き届かなくなり、赤ちゃんの脳性まひにつながる恐れもあります。けいれんが何度も続く場合や赤ちゃんの状態が悪い時には、赤ちゃんをお腹から早く出してあげることも必要です。

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