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NST(ノンストレステスト)とは?グラフの見方を解説!

2023.12.01

妊娠後期になると、多くの妊婦さんが受けるNST(ノンストレステスト)。

何のためにやるのかな?何がわかるのかな?と疑問に感じる方もいらっしゃるかもしれません。

このコラムでは、NSTを行う目的や検査方法、グラフの見方などを詳しく解説します。

NST(ノンストレステスト)とは?

NSTとは、ノンストレステストの略で、赤ちゃんが元気かどうかを確認する検査です。赤ちゃんにストレスがかからない状態(陣痛が始まっていない状態)で行います。

妊娠36週頃から行われることが多いです。胎児心拍数モニタリングともいいます。

何をするの?NSTの検査方法

お母さんのお腹に分娩監視装置をつけ、赤ちゃんの心拍数とお母さんの子宮の収縮を測定・記録します。お母さんはリラックスした状態で横になっているだけで検査は終わります。

検査にかかる時間は、だいたい20分から40分程度です。

これは、赤ちゃんはお腹の中で約20分の周期で寝たり起きたりを繰り返していて、赤ちゃんが起きている状態で検査を行う必要があるからです。

何のため?NSTを行う目的

赤ちゃんが元気かどうか、子宮の環境が悪くないかを調べるためです。

ほとんどの妊婦さんがお腹の張りを少しずつ感じるようになる妊娠後期に検査をすることで、出産に耐えられる力を赤ちゃんが持っているか、子宮が収縮して苦しい時にきちんと苦しいサインを出すことができるか確認することも検査の大切な目的です。

グラフの見方

赤ちゃんの心拍数

NSTでは、胎児の心拍数の推移、子宮の収縮、胎動などが記録されます。

胎児心拍数は110~160bpmが正常範囲です。(bpmとは、1分間の心拍数のことです。)

160bpm以上を頻脈、110bpm以下を徐脈といいます。

横軸は時間、縦軸は胎児心拍数を示していて、使用する機器によっては、胎児心拍数と子宮収縮の波形の間に胎動が記録されます。

基線細変動(きせんさいへんどう)

赤ちゃんが元気な時は、心拍数に規則性のない細かな「ゆらぎ」が発生しています。

これを基線細変動(きせんさいへんどう)といいます。

この基線細変動が中等度(6~25bpm)あれば、まず大きな心配はありません。

赤ちゃんの元気がない時、あるいは赤ちゃんが寝ているときは、基線細変動は減少します。

検査中、赤ちゃんがずっと寝ている時は?

VAST(胎児振動音刺激試験)といって、ブーブーと音が出る機械を使って赤ちゃんを起こします。

一過性頻脈

赤ちゃんが起きているときは、よく動くので、動いた時は一時的に心拍数が上がります。

大人が運動した後にドキドキと心拍数が上がるのと同じです。

心拍数が上がるとグラフには「山」ができます。

これを一過性頻脈といいます。NSTで20分間に2回以上の一過性頻脈があれば赤ちゃんは元気だと評価できます。

一過性徐脈

心拍が一時的に下がることをいいます。グラフには「谷」ができます。

赤ちゃんに酸素が届かずに低酸素状態になっていないか注意が必要です。

心拍が下がっても、すぐ正常な心拍に回復するような場合は、へその緒や赤ちゃんの頭が圧迫されて一瞬酸素が足りない状態になっていることが多いので、お母さんや赤ちゃんの体勢が変わると治ります。

NSTグラフ

赤ちゃんが苦しいサイン

子宮の収縮から遅れて始まったり、繰り返す徐脈、心拍がなかなか回復しない時は、帝王切開など、すぐに赤ちゃんを外に出してあげることを検討する必要があります。

出産時には、赤ちゃんが低酸素状態になっていないかを、NSTと同じ分娩監視装置を使って胎児心拍数モニタリングをしながら常に監視しています。

NSTの検査結果

正常な基線細変動と、一過性頻脈があるか、一過性徐脈がないか、いずれも満たしている場合は「正常」、赤ちゃんは元気だということです。

正常とはいえないと判断された場合には、赤ちゃんが寝ていた可能性も含めて、追加検査や、後日再検査をします。

赤ちゃんが元気ではないことを「胎児機能不全」といい、原因を特定して治療したり、なるべく早く外に出してあげた方がいいと判断した場合には、帝王切開などが行われることもあります。

胎動は赤ちゃんの元気のバロメーター

お腹の中は外から見てわかるものではないため、病院での超音波検査やNSTは赤ちゃんの状態を知るためにとても有用です。

お母さんがご自身でできることは、赤ちゃんが元気に動いているか、一日の中でタイミングを決めて気にしてあげることではないかなと思います。胎動が少ない、あるいは胎動がなくなったと感じたら病院へ連絡しましょう。

この記事を書いた人(プロフィール)

富永愛法律事務所
医師・弁護士 富永 愛(大阪弁護士会所属)

弁護士事務所に勤務後、国立大学医学部を卒業。
外科医としての経験を活かし、医事紛争で弱い立場にある患者様やご遺族のために、医療専門の法律事務所を設立。
医療と法律の架け橋になれればと思っています。

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