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胎児発育不全

生まれたばかりの赤ちゃんは免疫力が弱く、体のつくりも未熟なため、様々な病気にかかりやすいです。
また、生まれるまでの過程においても病気を発症することがあります。
ここでは、赤ちゃんに起きる、重症化すると危険な症状や、脳性まひにつながる可能性のある病気を中心に紹介します。

胎児発育不全

どんな病気?

何らかの原因でお腹の中で赤ちゃんの発育が遅れる、または止まってしまうことで、その数週の平均よりも推定体重が小さい場合を胎児発育不全(FGR)といいます。
胎児発育不全の診断は、妊婦健診の際に、超音波エコーを使って赤ちゃんの推定体重を導き出し、その結果基準値を下回る(-1.5SD以下)場合に胎児発育不全を疑い、羊水の量などその他の所見を総合的にみて診断されることが多いです。
胎児体重基準値を用いて、その基準値からどの程度ずれているかを目安としています。
脳性まひの主な原因の一つにも挙げられ、胎児死亡や死産のリスクも高くなることが知られています。

なぜ起きるの?

原因は、①母体因子、②胎児因子、③胎盤・臍帯因子に大きく分類され、複数の要因が絡み合って起きるといわれています。
しかし、特に原因がなく赤ちゃんが体質的に小柄なだけで、生まれてからも異常がない場合もあります。体質的なものであると判断するには、まず考えられる要因を一つずつ除外してくことが大切になります。


①母体因子
・糖尿病や高血圧などの基礎疾患
・妊娠高血圧症候群


②胎児因子
・胎児の染色体異常(18トリソミー、13トリソミーなど)
・先天性ウイルス感染
・心疾患など体に大きな異常がある場合


③胎盤・臍帯因子
・胎盤機能不全(胎盤の機能が低下すること)
・極端なねじれなどの臍帯の異常


その他にも、飲酒や喫煙は胎児発育不全のリスクが高まります。

どんな治療を
するの?

喫煙や母体疾患など明確な原因がわかっている場合は、その原因を取り除くことです。
しかし、原因不明の場合や胎内では治療ができないことも多くあります。
胎児発育不全は慎重な経過観察が大切で、新生児集中治療室(NICU)がある病院での管理が必要になる場合もあります。

「赤ちゃんが小さい」と言われたときは、どの程度小さいのか、今後はどうしていくのが良いのか医師と十分に相談をしましょう。

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