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帽状腱膜下血腫

生まれたばかりの赤ちゃんは免疫力が弱く、体のつくりも未熟なため、様々な病気にかかりやすいです。
また、生まれるまでの過程においても病気を発症することがあります。
ここでは、赤ちゃんに起きる、重症化すると危険な症状や、脳性まひにつながる可能性のある病気を中心に紹介します。

帽状腱膜下血腫

どんな病気?

お産の時に赤ちゃんの頭にできる瘤(こぶ)には種類があり、産瘤(さんりゅう)※、帽状腱膜下血腫(ぼうじょうけんまくかけっしゅ)、頭血腫(ずけっしゅ)(頭血腫のページにリンク)の3つに大きく分類されます。
そのなかで、帽状腱膜下血腫は、皮膚の下にある帽状腱膜(ぼうじょうけんまく)と頭蓋骨骨膜との間に起こる出血で、生まれてから数時間で現れます。頭部全体に出血が広がって、大量出血による貧血や、チアノーゼ、出血性ショックを引き起こし、赤ちゃんが亡くなることもあります。
※産瘤(さんりゅう)は、赤ちゃんが産道を通る時に頭の先が圧迫されて起きるむくみと皮下出血です。生まれた直後からみられますが、生後数日で自然に消滅するので心配することはありません。

なぜ起きるの?

帽状腱膜下血腫は、鉗子分娩や吸引分娩によって起こる場合や、血液凝固障害が原因となることがあります。
産婦人科診療ガイドラインには、吸引分娩によって帽状腱膜下血腫を生じさせることがあるため、産道を無視した牽引にならないよう、前後左右に揺り動かしたり、回転させる動きは危険であると記載されています。

どんな治療を
するの?

帽状腱膜下血腫が認められた場合は、出血の進行を見逃さないために赤ちゃんを慎重に観察することが重要です。
出血が大量の場合は、輸血とショックに対する治療が行われます。
こぶになっている血腫に対しては、ほとんどは経過観察や弾性包帯での圧迫が行われる程度で、自然に吸収されるのを待ちます。外科的な治療が必要となることは少ないといわれています。

早期発見が
大切です

帽状腱膜下血腫は早期発見が非常に大切で、生後6時間以内に発見できれば重大な合併症や赤ちゃんが亡くなってしまうことを防ぐことにつながるといわれています。

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